JAZZIN' の続き 元ネタのレコードを仕入れる

deepburnt

2014年02月17日 17:19

久しぶりのブログになってしまいすみません。前々回、書いた、JAZZIN' http://deepburnt.hamazo.tv/e5060080.html に
ありますように、UFO(United Future Organization)の名曲 「loud minority」の続き。

あの時、12インチを久々に発掘して以来、この曲はどうやって作ったんだろう、という
点に行き着き、いわゆる曲の元ネタを色々検索しました。

どうやら、いくつかの曲からのサンプルを引っ張って再構築しているとのことなのですが、
その中のひとつは割合手に入れやすい曲だったので、さっそく入手。


United Future Organization 「loud minority」



始まって20秒〜からループする、トランペットの粋なフレーズ。

これはART BLAKEY&THE JAZZMESSENGERS の「A NIGHT IN TUNISIA」。



サンプルされたフレーズは、後半9分くらいのところの、
トランペットソロの部分。

これアートブレイキーだったんだ、という驚きと、
ジャズの中でも人気曲のチュニジアの一節というわりとメジャーな曲からのサンプルだったことにも驚きました。

一応、こそこそジャズは聴いているつもりでしたが、
アートブレイキーのこのチュニジアのテイクは勉強不足で初めて聴きました。


トランペット吹いているのはLEE MORGAN。
LEE MORGANは以前から好きで、テクニックで繊細に吹くというより、
不器用ながら魂こめて感情込めてトランペットから吐き出す、そんなイメージがあります。

このチュニジアでのLEE MORGANはまさにその通り。

サンプルされたこのフレーズのあと、バンドメンバーの誰かが小さく何か言ってます。
「このフレーズ、ヤバい!」「いいね!」みたいなことを言ってるんでしょうか。

バンドリーダーであるブレイキーも、これぞブレイキーといわんばかりに
重々しくかつ疾走感あるドラムを叩きまくっていますし、
ピアノのボビーティモンズも、リーモーガンと同じく、「巧くなりすぎなくて好き」なミュージシャンです。
1960年の作品。







こんな元ネタを探している途中で偶然見つけたのが、
ジャケットの元ネタ(多分)


こちらがUFO.


たぶんこれが元ネタだと思います。
並べるとよく分かります。



CLIFF JORDANとJHON GILMOREによる「BLOW IN FROM CHICAGO」
2本のテナーサックスによる共演という、ジャズにしては珍しい構成。
こちらもドラムはブレイキーが叩いてました。


ドラムブレイクのサンプル、というHIPHOPの曲作りの手法から生まれたサンプリングですが、
こうしてジャケットデザインのサンプリングというのも面白い物です。

MUROもホレスシルバーのアルバムジャケットサンプリングしていたり、
DJ KENBOもドナルドフェイゲンのジャケットを使ったりしています。



最後に、こちらはサンプル元ネタ、ではなくUFOがカバーした曲の原曲ですが、
前回の記事にもかきました、MOONDANCEという曲について。


United Future Organization - Moondance (Moon Rappin')



原曲がこちらです。

Van Morrison - Moondance



ジャケットはVan Morrisonがいっぱいいて怖い。



思わず、「こっち見んな」、と言いそうになりますが、
ジャケットをよくよく見ると、5人いるVan Morrisonのうち一人もこっちは見てません。
微妙に目線がずれてます。
それが余計に怖い。

と、思いきや、ジャケット裏面は思いっきりこっち向いてます。



こちらのVan Morrisonはヒゲがない!
まさか違う人物か。
中ジェケには、表と同じようにヒゲのあるモリソンの写真があります。
余計怖いです。


前半でご紹介した2つのジャズレコードはどちらも名門ブルーノートより。
さすがにこちらのジャケットデザインは秀逸ですが、
Van Morrisonはなんだかモヤモヤが残るジャケットデザインです。


こんな感じで1月〜2月は元ネタ探しから始まって、レコードやCDを色々買いましたので、
また書きます。


maeda

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